桜田は東北大会決勝で八戸学院光星を相手にノーヒットノーランを達成しており小川、平嶋、高尾は下級生の頃から評判となっている。全国の舞台で結果を残せば、さらに評価を上げることになるだろう。また冨士は県大会の3回戦(対聖望学園)で延長10回、タイブレークの末に1対2で敗れたものの、9回までに19個の三振を奪う快投を見せている。貴重な大型サウスポーだけに、来年春以降も注目を集めることになりそうだ。

 捕手では箱山遥人(健大高崎)、中村優太(桐光学園)、椎木卿五(横浜)、只石貫太(広陵)、上原知也(鳴門)が有力候補。中でも総合力で一歩リードしている印象を受けるのが箱山だ。地肩の強さだけでなく、捕球から送球まだの流れがスムーズで、正確なスローイングは一級品。打撃も力強さに加えて対応力も備えている。これまで多くの捕手をプロに輩出しているチームの中でも歴代ナンバーワンという声もあり、高校からのプロ入りも十分に狙える存在だ。

 プロからの需要が高いショートでは幌村魅影(北海)、若林佑真(常総学院)、田中陽翔(健大高崎)、颯佐心汰(中央学院)、石塚裕惺(花咲徳栄)、岩井天史(滋賀学園)、山本陣世(田辺)などが目立ったが、特にこの秋に評価を上げたのが石塚だ。がっちりした体格だがフットワークが良く、三遊間の深い位置からでも楽にノーバウンドでファーストまで届く強肩も光る。打撃もリストの強さは抜群で、関東大会では2試合で6打数5安打、ホームラン1本を含む長打3本と見事な成績を残した。センバツ出場は微妙な状況だが、春以降も打てるショートとして楽しみな存在だ。

 それ以外の野手では片井海斗(二松学舎大付・一塁手)、三井雄心(浦和学院・三塁手)、森井翔太郎(桐朋・三塁手兼遊撃手兼投手)、宇野真仁朗(早稲田実・三塁手)、西村大和(報徳学園・三塁手)、田中大貴(山村学園・外野手)、モイセエフ・ニキータ(豊川・外野手)、石見颯真(愛工大名電・外野手)、境亮陽(大阪桐蔭・外野手)、徳丸快晴(大阪桐蔭・外野手)、福田修盛(阿南光・外野手)、正林輝大(神村学園・外野手)などが面白い。

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