一番負担がかかるのは腰
大体の力士は突き指に次いで、腰、首、両ひじ、最後に膝が悪くなる。大きな体を支えているから、やっぱり腰に一番負担がかかるんだ。
そして、立ち合いで頭からぶつかるから首が悪くなるし、組んだときに左差しの人は左ひじ、右差しの人は右ひじが押し込まれて状態が悪化する力士が多く、年を取ってきて最後に膝が悪くなるんだ。力士に限らず、年を取ればどこか必ず悪くなるもんだ。
そして、目立たないけど力士が苦しめられるのが、足の裏の皮がめくれたり、割れたりすることだ。よく力士が足袋を履いて相撲を取っているのを見ると思う。あれば足首を守っているのではなく、足の裏がすりむけてベロベロになったり、皮が割れてしまったりしたときに保護するために履いているんだ。
足の裏の皮がすりむけて、また新しい皮ができるのを繰り返していると皮が固くなってくるんだが、その固くなった皮が割れてしまうと、そこから砂が入って痛くて四股も踏めないくらいだ。
力士は足裏ケアを怠らない!
だから力士は足の裏のケアを怠らない。足の裏は固ければよいのではなく、しなやかなに柔らかくなければならないから、ヤスリをかけて皮を削るんだ。