石曽根さんは、これまで半強制的に参加が強いられてきた「ガチガチのPTA活動」から脱却し、都合がつく人だけが参加する「ゆるーいボランティア活動」となることを強調する。
「先生方にも、今後は仕事に差し支えない程度にボランティアで参加してくれればいいですよ、とお話しました。誰一人反対することなく、賛成してくれました」
現在ある厚生部、広報部、施設部、支部活動部の4部会は廃止するが、具体的にどのような活動をするかは、年明けから議論していく予定だ。
「これからは無理のない範囲で何ができるのか、地域の方とも話し合いながらやっていきたいと思います」
活動費は募金で
千葉県松戸市の市立栗ケ沢小PTAは今年4月に解散し、同時に「チーム栗っ子」という新組織に移行した。
「チーム栗っ子では、保護者や教職員、地域のみなさんがワンチームとして自発的に活動を行っています」
と大塔達紀(だいとう・たつのり)代表は説明する。
「見直し」のきっかけは、これまで児童の入学とともに強制だったPTAへの入会が、2020年度に「自由化」されたことだった。
保護者は入退会が自由にできたが、同小の教職員は強制のままだった。そして、保護者の半数以上が「非会員」になると、保護者を「会員」「非会員」で分ける意味が見いだせなくなってきたのだ。
大塔さんは言う。
「われわれが行ってきたのは運動会や合唱祭の保護者誘導など、学校のサポート的な役割です。イベントのたびに保護者に対してサポーターを募集するわけですが、会員でない方からも応募があった。会員でないことを理由に断ってはおかしなことになる」