その後は目立った成績を残しておらず、今年も二軍で防御率4点台という数字に終わったものの、夏場に登板した三軍での試合では楽に150キロを超えるスピードをマークしており、格の違いを見せている。グラウンド以外でのトラブルなどが話題となることが多い点は気がかりだが、持っているポテンシャルの高さはやはり大きな魅力である。本人も現役続行を希望していると報じられているだけに、復活に期待する球団が出てくる可能性はありそうだ。
昨年オフに初めて行われた現役ドラフトで移籍した12人のうち、半数の6人が1年の在籍で自由契約となったが、もったいないと感じさせるのが古川侑利(前・ソフトバンク)と正隨優弥(前・楽天)の2人だ。古川は昨年、日本ハムでキャリアハイとなる34試合に登板。現役ドラフトでも指名された順番は早かったと言われている。しかし今年は一軍に登録されていた期間こそ長かったものの、登板はわずか9試合と減少。二軍では34試合に登板して防御率1.43と格の違いを見せていただけに、もう少し登板機会を与えても良かったのではないだろうか。
一方の正隨も一軍での実績はないものの、二軍ではチーム2位となる7本塁打を放ち、OPSも8割を超えるなど見事な成績を残した。それでも一軍での出場はわずか1試合、2打席だけで自由契約を宣告されている。パンチ力のある右打者が少ないチーム事情を考えても、もう少しチャンスを与えても良かったのではないだろうか。正隨は今後について意向を明らかにしていないが、古川は現役続行を希望しているだけに、獲得を検討する球団が出てくることを期待したい。
野手で今後注目を集めることになりそうなのがともにソフトバンクを自由契約となった上林誠知と増田珠の2人だ。上林は2017年に13本塁打、2018年には22本塁打を放ってブレイクしたが、その後は怪我もあって低迷。今年も56試合に出場しながら打率1割台と低迷し、戦力外を通告された。ここ数年のプレーぶりを見て判断されたものと思われるが、長打力と強肩は大きな魅力で、28歳という年齢を考えてもまだ復活の可能性はありそうだ。