炎上に対し、研修に参加していた今井氏は〈「公金を使って無駄だ」という指摘もありますが、無駄な外遊ではありません〉と反論。〈この度の訪仏はとても実りあるものでした〉〈追って活動報告します〉などと研修の正当性を主張した。
しかしその後、女性局長だった松川氏は、騒動の責任を取って局長を辞任。今井氏からは3カ月たった現在もその活動報告はなされていない。
そうした背景があるなかで、岸田首相が今井氏を党の要職に就かせていることに改めて疑念の声があがっているのだ。先に紹介したように今井議員は国対副委員長に就いた。
「無駄な外遊ではない」と主張しても、その具体的な根拠は示せない。活動報告は出さない。今井氏で思い浮かぶことといえば、少し前だが不倫疑惑の写真が雑誌に出て、そこでも批判を浴びたことなど、あまり良い印象を残していないことは確かだ。
そうした状況で党の要職に就かせるとなれば、国民から批判を集めるのは想像に難くない。なぜ岸田首相はそのような人事に踏み切るのだろうか。
元国会議員秘書で政治評論家の尾藤克之さんは、
「岸田首相としては、まだ余裕がある、と考えているからでしょう」
との見方を示す。