3年総額40億円ともいわれる巨人の破格の条件提示に対し、星野氏は「私よりも、そちらには若大将がいる」と原辰徳前監督を推薦し、断ったと伝わる。

 9月10日、SDの契約を更新し、阪神残留を発表した星野氏は、一連の報道について「正式な要請がないんだから、仮の話に対して答えるのは失礼だと思っていた」と説明したが、その一方で、「もし引き受けていたら……」の思いもあったといわれる。

 その後、楽天の監督に就任した星野氏は、13年の日本シリーズで原巨人を下し、同球団に初の日本一をもたらしたのは、ご存じのとおりだ。(文・久保田龍雄)

久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

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