占い師、作家 しいたけ.
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 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:オーナーがスタッフの勤務時間を過ぎても仕事をしようとしたり、得手不得手を無視して全員に作業を振る態度に違和感を覚えています。得意分野を生かすほうがいいのではと話しても、皆に……の一点張り。これからも強制的な作業が増えていくかと思うと気が重くなります。金銭的にすぐ辞めるのは難しいので、在籍している間にどういう考えでいたらいいでしょうか。(女性/リラクゼーションセラピスト/42歳/ふたご座)

A:僕は客の立場ですが、こういう話はよく理解できます。

 僕自身、整体や美容院を選ぶとき、個人店に行くかチェーン店に行くかっていつもすごく迷うんです。個人店ってやっぱりオーナーが絶対的な権力を持っています。自分と合うかどうか当たり外れもあるし、漂っている支配的な空気に耐えられずチェーン店に行ったこともあります。

 参考になるかわかりませんが、僕自身、事務所を借りて占いの個人鑑定をやっていた時に、限界を迎えてしまったことがあります。疲れ切ってしまって瀬戸際になって、でも辞めると収入源が断たれてしまうわけだから、安易に決断できるわけでもない。

 何をしたかというと、「頑張って続ける場合に今日からやること」のリストを10個書き出しました。それから今度は、「辞める場合に今日からやること」のリストを。

 そしたら、辞める場合のリストのほうが、ものすごく筆が乗ったんです。10個どころか30個ぐらいスラスラ書けた。一方で続ける場合の「やるべきこと」については全然筆が進まなかった。それで、これはもう辞めたほうがいいな、と思えました。

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