派閥の意向を重視の人事? 岸田文雄首相
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 岸田文雄首相が内閣改造、党役員人事を行った。週刊誌報道やSNSでスキャンダルが取りざたされた議員たちの処遇はどうなったのか、まとめてみた。

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 週刊文春で妻の元夫の「不審死」事件で捜査当局に「圧力」をかけた疑惑や女性問題などが報じられた木原誠二前官房副長官は、官邸を去った。とはいえ、9月22日に発表された党役員人事で幹事長代理に就任。また、新設された「政務調査会長特別補佐」も兼ねることになった。岸田首相を官邸で支えてきた「影の首相」だけに、異例の厚遇といえる。

 当初、木原氏は幹事長代理と政調会長代理を兼ねると報じられていた。だが、萩生田光一政調会長への根回し不足のまま報道が先行し、萩生田氏が反発したと伝えられる。そのためか、代理ではなく「政調会長特別補佐」という「岸田特命」の役職が作られた。

今はニコニコの木原氏

 自民党幹部が言う。

「幹事長代理というポストは閣僚経験者が就くことが多く、実際に木原氏以外の4人の幹事長代理のうち稲田朋美元防衛相など3人が閣僚経験者。政調会長代理も5人中、柴山昌彦元文科相ら3人が閣僚経験者です。木原氏はまだ閣僚経験がないだけに、党内では『どうして木原氏ばかり厚遇されるのか』という批判が出ています。政調会長特別補佐なんて、これまでまったくなかったポストまで作っているのですから、岸田首相の信任がいかに厚いかということでしょう」

 また、政調会長代理より1つ上の「政調会長代行」のポジションも新設して、岸田派に入ったばかりの田村憲久元厚労相を起用した。岸田派の国会議員がこう解説する。

「まだ閣僚経験がない木原氏だけだと、いくら岸田首相のバックアップがあっても軽く見られる。そこで田村氏を加えて、『ポスト岸田』を狙う萩生田政調会長に目を光らせようという意味ではないか」

 木原氏への週刊文春の追及はまだ止まっていないが、

「文春スキャンダルが佳境の時は、木原さんは深刻そうな表情で、声をかけるのも気が引けた。それが、今はニコニコして記者の取材にも応じている。先日も『家族と久しぶりに食事に行った』などと苦笑しながら話していた」

 と官邸関係者は言う。

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