【凱旋門賞ラストランとなるデットーリ騎手にも注目】

 以上のように上位人気勢ではエースインパクトが実績面でもローテーションでも死角が見当たらず、本命視にふさわしい存在だろう。対抗はやはり死角の少ないファンタスティックムーンか。重厚な印象の強いドイツ馬だが時計勝負に自信を見せているのが好材料だ。3番手はロンシャン実績のあるフィードザフレームを推し、ローテーションの不安がぬぐい切れないスルーセブンシーズやフクムら古馬勢とコンティニュアスは割引評価という結論とする。

 なお今年の凱旋門賞では、引退表明済みのランフランコ・デットーリ騎手が重賞4勝の5歳牝馬フリーウインドに騎乗する。前走はヨークシャーオークス2着でG1は未勝利と実績的には厳しいが、数々の神騎乗を披露してきたデットーリマジックが最後の凱旋門賞で炸裂するかもぜひ注目しておきたい。(文・杉山貴宏)

▼▼▼AERA最新号はこちら▼▼▼