性被害がなくても虐待になる
ところが今、被害者への中傷がSNSで相次いでいる。「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の代表、平本淳也さんは9月22日、神奈川県内の警察署を訪れ、被害を相談した。
「新たな被害者がカミングアウトして自分たちの体験を公にし始めたわけですが、世の中にはそれを信じたくない人がいます。ファンにとって、ジャニーズタレントは親しみのある憧れの存在です。ジャニーズの夢のような物語が被害者によって壊されることに対してファンは嫌悪感を覚える。そんなこともあって、『成功しなかったタレントが自分の体験を売って金を稼ごうとしている』といった批判が繰り返されてきました。それが被害者たちを苦しめ、声を上げることを妨げてきたのです」
平本さんに対しても「金目当て」「売名が目的」などのコメントがネット上で後を絶たない。
さらに「平本はBBCの番組で性被害を受けていないと証言しているのに、なぜ被害者の会の代表をしているんだ」という批判もある。確かに平本さんは番組で「ぼくはそこまでの被害にはあっていない。マッサージの延長ぐらい」という内容の発言をしている。しかし、BBCのスタッフはこの発言に衝撃を受け、重要な証言として番組で使用した。批判との落差は大きい。