元朝日新聞記者 稲垣えみ子

 元朝日新聞記者でアフロヘアーがトレードマークの稲垣えみ子さんが「AERA」で連載する「アフロ画報」をお届けします。50歳を過ぎ、思い切って早期退職。新たな生活へと飛び出した日々に起こる出来事から、人とのふれあい、思い出などをつづります。

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 ある朝。なんてことなく元気にスタートしたのが、昼になって突然の体調悪化。喉が痛かったのでもしやコロナ……と疑ったが検査キット(迂闊にも常備しておらず、近所の友達に泣き付いたら1分で持ってきてくれた。神!)では陰性。ってことは風邪かインフルエンザなのであろう。何はともあれこういう時は安静に限るとすぐさま横になったが全然良くならず。

 で、こんな時に限ってめちゃ楽しみにしていた仕事が立て込んでいて、泣く泣くキャンセル及びキャンセル可能性のメールを送る。ああ皆様本当にごめんなさい! しかしメールを打つだけでも頭がクラクラして吐き気がしてくる有様。

 ここ5年ほど病気らしい病気をしていなかったので、久々の病は実にこたえた。

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稲垣えみ子

稲垣えみ子

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。超節電生活。近著2冊『アフロえみ子の四季の食卓』(マガジンハウス)、『人生はどこでもドア リヨンの14日間』(東洋経済新報社)を刊行

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