また、フワちゃんの失敗や“やらかし”のエピソードは、他のタレントの「ネタ」になっている部分もある。トラブルメーカーぶりも一つの個性と視聴者に思わせることができれば、次第に印象も変わってくるかもしれない。

「週刊SPA!」元副編集長・芸能デスクの田辺健二氏はフワちゃんの今後にこう期待する。

「フワちゃんがブレークの足掛かりをつかんだのは、19年4月に指原莉乃さんが『ウチのガヤがすみません!』でイチオシ芸人として紹介したことでした。当時、まだYouTuber自体が目新しく、原色系の衣装や独創的な世界観がフワちゃんの持ち味でした。それが、主戦場をテレビに移して活躍し出すと、それまでYouTubeでは鉄板ネタだった遅刻癖や変な行動があまり許容されなくなった。同時に数多くのタレントがYouTubeを始め、逆にYouTuberがテレビに出るのが普通になっていきました。あれから4年半近くがたって、コンプライアンス至上主義のテレビにおいて、フワちゃんは少し息苦しさを感じているようにも見えます。そういった意味では、いま一度YouTubeに立ち返ってみるのも面白いかもしれません。『もうオワコン』と言われて久しいYouTubeですが、フワちゃんなら、そこに風穴を開ける爆発力をまだまだ持ち合わせていると思います」

 YouTube出身のフワちゃんが、その自己プロデュース能力でどうやって状況を巻き返すのか。注目したい。

(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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