すねの部分が乾燥でカサカサしやすい人、手のひらのシワがほかの人より深く細かい人は、生まれもって乾燥肌の傾向が強い人です。早い季節からの保湿をおすすめします。

 保湿には「セラミド」も重要な成分です。セラミドは、肌の角質細胞の間に存在する脂質の一つで、肌のバリア機能を保ち、水分の蒸散を防ぐ役割があります。セラミドが不足すると、肌のバリア機能が低下し、外部の刺激に対して肌が弱くなり、さらにTEWLも増加します。セラミド含有の化粧水を使うのも乾燥対策の一つかもしれません。

 しかし、どんな成分が含まれていようが、保湿は続けなければ意味がありません。まずは体も保湿する癖をつけましょう。特に肌が乾燥しやすいすねまわりや、かゆみが出やすいおなかまわりから保湿をするのがよいでしょう。秋から保湿を行うことで、冬に訪れる肌のかゆみと乾燥はだいぶましになります。ぜひ今の季節から保湿を。

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大塚篤司

大塚篤司

大塚篤司(おおつか・あつし)/1976年生まれ。千葉県出身。医師・医学博士。2003年信州大学医学部卒業。2012年チューリッヒ大学病院客員研究員、2017年京都大学医学部特定准教授を経て2021年より近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授。皮膚科専門医。アレルギー専門医。がん治療認定医。がん・アレルギーのわかりやすい解説をモットーとし、コラムニストとして医師・患者間の橋渡し活動を行っている。Twitterは@otsukaman

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