候補の1人となっているロドリゲスも、後半戦に3試合連続4安打以上という球団記録を樹立するなど驚異的なパフォーマンスで成績を上げてきているが、それでも大谷と比べると見劣りする。大谷はここ最近少し成績を落としているが、これからよほどの失速がない限りは、2度目のMVP獲得はほぼ100%だろう。史上初となる2度目の満場一致での選出に期待がかかる。

 大谷が頭一つ抜けてるア・リーグとは対照的に、激しい争いとなっているのがナ・リーグ。歴史的なシーズンを送っているロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)を含め、候補は3人に絞られたと言っていいだろう。

 3選手の成績は以下のようになっている。


■ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス/外野手)

打率.335 32本塁打 85打点 63盗塁 OPS.994 WAR6.8

■ムーキー・ベッツ(ドジャース/外野手)

打率.316 38本塁打 99打点 10盗塁 OPS1.025 WAR7.9

■フレディ・フリーマン(ドジャース/一塁手)

打率.335 25本塁打 89打点 17盗塁 OPS.987 WAR6.0


 いずれの選手も見事な成績を残しているが、現在の成績だけで比べるとアクーニャとベッツが有力か。ただ、メジャーリーグでは歴史的な「快挙」を残した選手が度々こういったアワードでは優位に立つこともあり、史上初となる30本塁打&60盗塁以上を記録したアクーニャに票が集まりそうな雰囲気もある。

 なお、8月下旬の米『FOX SPORTS』のウェブサイトでは、アクーニャがトップ、その後にベッツ、フリーマンと続く。他にMVPを予想したベッティングサイトを見てもアクーニャがトップのところがほとんどである。

 だが、ともに好調をキープしているが、特にベッツは8月の成績が打率.455、11本塁打、30打点、OPS1.355と驚異的に数字を上げてきている。アクーニャ有利から勢いのあるベッツがどれだけ盛り返すか。超ハイレベルな争いに注目したい。