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金地院からさらに25分ほど歩くと、「くろ谷 金戒光明寺」の城郭様式のいかつい門が現れる。京の町を一望できる金戒光明寺は都への街道にも近いことから、家康は京を守る要衝地とした。山の斜面を整えた境内には至るところに石垣があり、城構えを感じることができる。
家康ゆかりの地を巡る旅も終盤。「圓光寺」は、金光明寺からバスと徒歩で40分ほどの一乗寺エリアにある。1601(慶長6)年、家康が国内教学の発展のために学校として創建した寺院だ。儒学や兵法関連の多くの書物が出版され、印刷に使用された5万個を超える木活字が現存している。裏山には家康の遺言により歯を埋めた墓と東照宮があり、眼下に京都の街並みを見渡すことができる。
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最後は、圓光寺から電車と徒歩で50分ほど移動した伏見エリアにある「御香宮神社」。平安時代、良い香りの水が湧き出でたことから、清和天皇によって「御香宮」の名を賜ったという古社だ。秀吉により伏見城域に移されていた神社を、1605(慶長10)年に家康が現在地に戻し、本殿を建立した。豪壮華麗な桃山時代の建築様式を表している本殿の装飾をじっくり鑑賞しよう。
知恩院、くろ谷 金戒光明寺のライトアップ、圓光寺の特別拝観など、紅葉シーズンはイベントも盛りだくさん。自然の美と徳川の栄華、両方を堪能する二刀流の旅を楽しんでほしい。
(構成/生活・文化編集部 岡本 咲)
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