「私は美術館によく行くのですが、説明が読めない。読めないから頭に残らないんです。それから、この間、物理学の本を買ったのですが、漢字が読めない。読み進めるのに難儀しました。ルビがないと自分がもともと詳しい分野の本しか読むことができないと感じました」
漢字を読めないことが子どもたちの学習の妨げになっているのではないか、という問題意識があったという。こうした問題は、アルファベットを使う英語圏では起きない。
「アルファベットは日本語で言えば、全てひらがなで書かれているようなものなので、子どもたちも初めから興味のある本を読むことができる。たとえ大人が読むような難解な本であっても、わからない単語があれば辞書を引けば理解できるわけです」
一方、日本語はどの分野を学ぶにも、まず漢字を習得することが必要になる。
「この差は大きい。漢字は見ただけでは読み方もわからないので辞書を引くこともできない。インターネットはコピペをすればいいですが、紙はそうはいかない。アプリもありますがいちいち使っていたら時間がかかりすぎます。子どもたちが自分の好きなように学べるよう、もっとルビを振るべきだと考え、活動をはじめました」