山田まりや(撮影/篠塚ようこ)

――多様性の時代と言いながら、異論に対しては同調圧力が働いているのかもしれません。

 閉塞感を感じる世の中は、少子化の問題につながっていると思います。金銭面で結婚に踏み切れない、女性はキャリアの途中で出産の選択を迫られる、仕事で脂がのっている時期には両親の介護をしないといけない、などいろいろとあります。それ以前に、自分に自信が持てず結婚の前に恋愛に至らないなど(少子化の背景には)さまざまな事情がある。結婚というシステムを呪縛に感じてしまう人も少なくありません。若い子たちに聞くと、「結婚しても続ける自信がない」って言う人が多いんですね。結婚はしたくないけど、子どもは欲しいという人もいます。ひと口に少子化問題と言っても、事情は複雑です。この現実を受け止め、いろいろな支援策、サポートが必要だと思います。

――将来に希望を持てなくなっている社会を変えるために、どのようなことが必要だと感じていますか。

 一人一人の人生への満足度、幸福度を増やしていくことが大事だと思います。今の世の中は、一流の会社に入っても急につぶれるかもしれない。給与が良くても、人間関係で大きな問題を抱えるかもしれない。どこにも頼れない時代だと思います。国や自治体の支援、民間企業のサポートはもちろん大事ですが、些細なことでも「支え」があると自分自身の人生が全く違ってくると思うんです。私はB T Sで初めてファンクラブに入って「A R M Y」になり、“推しのいる生活”の楽しみを知り新たな扉が開き至福の日々なんですが(笑)。幸せに感じることを1つでも多く見つけられるかが大切だと思います。生きている上で救いになりますから。

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「なんで大人は不機嫌を巻き散らかすの?」