「酔っていたから」「その場のノリだったから」ではなく、加害者本人には、過ちを犯した根本的な原因を少しでも考えてもらいたかった。社会として今後似たような事件を防ぐために、もっと有効な動画にできたはずなのに、と思いました。

――ネット上では、DJ SODAさんに対して「露出度の高い服装をしているのが悪い」といったバッシングも起きています。

 私自身、2017年に自分の性被害について会見を開いたときには、「シャツのボタンを開けているのは被害者らしくない」などとさまざまな罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びました。相変わらず、被害者が事件の後にも二重三重の傷つきに耐えなければならないことに、失望しています。

 もし財布を盗まれたとしたら、「どんな服を着ていたんだ?」と聞かれたり、「あなたが裕福に見えたのが悪い」なんてとがめられたりしないですよね? 性暴力だって、人の尊厳を傷つける、れっきとした犯罪です。そこをきちんと理解できていないから、被害者のあら探しをするような議論が生まれるのでしょう。今回のバッシングを見たほかの被害者たちが、「こうなるなら私は声を上げないでおこう」と思ってしまうかもと考えると、いっそう許せないです。

――世間からの攻撃という“二次被害”による心の傷は、どれほどのものなのでしょう?

 私の場合は、怖くてメールを開けなくなってしまったので、今も会社のアシスタントの人にお願いしていますし、Twitter(現在のX)も、特に日本語のコンテンツやメッセージは、精神衛生上、極力見ないようにしています。最近でも誹謗(ひぼう)中傷の言葉が届くことがあるのですが、ほとんどは日本語のものです。

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