パープルパッチレーシングは、これまで約60頭ほどの競走馬を所有し、現在も17~18頭が地方競馬を舞台に現役で走っているようだ。
塚脇氏は20年ほど前から馬を所有しているといい、馬主としては秋本氏よりもはるかにキャリアがある。今年7月26日には、川崎競馬でパープルパッチレーシング所有の競走馬が1着となり、賞金120万円を獲得。7月31日にも、盛岡競馬で3着に入り、13万円を稼いだ。
秋本氏と塚脇氏を知るある調教師は、
「塚脇さんが『先生、先生』というので何の先生かわからなかった。とにかく競馬については非常に詳しく、血統には特に明るい。名馬の父となる馬がどれで母馬は、とすらすら出てくる。あるとき塚脇さんに『あの人はどうしてあんなに競馬に詳しいのか』と聞いたところ『趣味だ』という。プロ並みだと話したら、『国会議員の先生』と聞いてビックリしました」
と話す。塚脇氏は秋本氏の競馬の知識を頼りにしていたといい、
「組合所有はもちろん、牧場名義などの競走馬も大半のマネジメントを秋本氏に任せていたようです。買い付けの際も秋本氏が血統のアドバイスをしたり、競り市の情報をチェックしたりして、北海道まで見に行って写真を撮って送っていました。真冬でも北海道の牧場に足を運ぶほど熱心でした。秋本氏の血統の見立てなどは、私のような調教師でも耳を傾けたくなるほど詳しくて、まさにプロですよ」
と続けた。