馬主組合は法務局などに登記できるものではなく、JRA(日本中央競馬会)や地方競馬に登録して認められる。実態を知ることができるのは、JRAや地方競馬、競走馬を預かる調教師らに限られている。元検事の落合洋司弁護士は、

「馬主組合という匿名性が高く、秘密が漏れにくいところを舞台にカネを出させるというのは、非常に珍しい。つまりカネの流れもわかりにくいので賄賂を渡しやすいと特捜部は見ているのではないか」

 と話す。

 そして秋本氏の馬好きは、相当だったという。秋本氏と親しい自民党の国会議員は、

「彼は国会議員でトップクラスの競馬通じゃないか。何年前かの日本ダービーでは『こういう展開では、この馬が1着にきて』とか話し出すと止まらなかった。めちゃくちゃ詳しい」

 と話す。

とにかく競馬に詳しかったという秋本真利氏

 秋本氏はSNSでたびたび、競馬の話題を投稿している。

 2017年8月16日には厩舎(きゅうしゃ)の写真を入れて、

<日本中央競馬会の美浦トレーニングセンターを視察。現在トレセンでは厩舎施設を順次更新中でA厩舎とB厩舎にお邪魔して新旧の厩舎施設を比較させて頂きました。また、B調教師にはG1馬だけが使用出来る紫色の調教用ゼッケンを見せて頂きました。ロゴタイプはG1を3勝しているので星3つ>(厩舎名と調教師名はアルファベットに変えています)

 とマニアックな内容だ。

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