大宮エリーさん(右)と鳩山由紀夫さん(撮影/写真映像部・東川哲也)
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 作家・画家の大宮エリーさんの連載「東大ふたり同窓会」。東大卒を隠して生きてきたという大宮さんが、同窓生と語り合い、東大ってなんぼのもんかと考えます。今回は鳩山由紀夫さんの「今」を伺いました。

*  *  *

大宮:鳩山さんの今を伺いたいです。政治家を引退されたら、畑とかワインとかやりたいっておっしゃってたような。

鳩山:そう思っていた時期もあって。

大宮:今日はどこか農場で対談するのかなと思ってたら、永田町(の事務所)にいらっしゃいましたね。

鳩山:ワイン造りをしたいと思っていたんですよ。南アフリカで日本人の方が造っているワインが、おいしかったんです。でも、日本の気候条件で、素人が簡単に造れるもんじゃないみたいで。

大宮:そうだったんですね。

鳩山:それで4月に友人がいるアルゼンチンに行って1・5ヘクタールの小さなワイン畑を買ったんですよ。

大宮:有言実行されてますね。

鳩山:マルベックという種類のワインを造り始めました。まだ樽(たる)に入って1、2カ月なので、若いんですけど、将来、おいしいワインができたらお送りします。

大宮:ありがとうございます!

鳩山:これ、よかったら飲んでください。中国のプーアル茶です。

大宮:ありがとうございます。中国も結構行かれるんですか。

鳩山:コロナ禍になって3年間、全く行ってなくてですね。コロナ禍直前の2019年は1年間に25回、中国に行って、韓国にも年間10回行きました。やっぱり、周辺の国とは仲よくしなきゃだめですよ。

大宮:そうですよね。私は鳩山さんの「友愛」っていう思想、素晴らしいなと思ってて。

鳩山:ありがとうございます。

大宮:いきなり政治的な話ですけど、日本は軍事費を増やしていますよね。でも、結局はウクライナみたいに武器を持ってても攻撃されるし、そもそも戦争になっちゃいけないわけだから、やっぱり対話が大事ですよね。

鳩山:周辺の国と対話で仲よくしてれば、武器なんていらないです。武器を持って守ろうとしたって、ミサイルを撃たれたら勝てないですよ。

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