大宮:対話をしていれば、ロシアとウクライナの戦争が起こらなかったかもしれないですね。

鳩山:そうだと思いますよ。亡くなられた安倍晋三元総理は27回もプーチンと会っておられたんだから、真っ先にロシアに行って「戦争はやっちゃだめだよ」と言いにいくべきだったと思うんですよね。どっちかを応援するんじゃなくて、間に入るぐらいの役割を果たせなきゃ。

大宮:どうすれば他の国と距離を縮められるんでしょう。

鳩山:私が総理のとき、アジア全体がキャンパスなんだ、国境はないんだ、という「キャンパスアジア」という構想を打ち上げたんですよ。

大宮:すみません、不勉強で。

鳩山:大学間で単位互換という形で細々と続いています。国境なしで若い世代が学べば、視野も広くなるし、それこそ過去の問題がクリアされていくと思うんですよね。あとは、やっぱり文化は国境を超えますからね。食べ物も含めて。お互いがどんどん接することによって、理解し合えることは、十分あると思いますよ。

大宮:そうか、そうか。文化を理解していく、リスペクトしてく、と。

鳩山:スポーツもそうですけどね。(卓球の)ピンポン外交が日中国交正常化にうまく作用したと思います。今も大谷翔平さんの存在が、日本とアメリカの距離を近づけていますよ。

大宮:うんうん。

鳩山:ワインを飲んで、日本酒を飲んで。アルゼンチンのワインは「友愛ワイン」という名前にしようかと。

大宮:いいですね! 楽しみです!

AERA 2023年8月7日号

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