「戸郷はもちろん、先発、中継ぎとフル回転してくれる外国人投手がいなかったらと思うとゾッとする。若手投手に期待はしていたが、甘くはなかった。その中で山崎はよく頑張っている」(巨人OB)
伸び悩む若手が多い中で山崎はチームに明るい話題をもたらしている。7月は4試合に先発して4勝を挙げ、現在チーム2位となる8勝をマーク。日本人投手では今や菅野に代わりエースとも呼べる安定感を誇っている戸郷に次ぐ存在となった。原監督も「成長した投手だと思いますね」と高く評価しているが、その他の投手が出てこないのは気になるところだ。
「昨年勝ち星を挙げた他投手はどうしたのか。今季プロ初勝利を挙げた横川凱を除き目立った投手が現れていない。横川も初先発からしばらくは通用したが、各球団が対策を練ってからは勝てなくなった。継続して結果を出し続けないと一軍定着も難しくなる」(在京球団編成担当)
山崎、横川と結果を残している投手はいるものの、ルーキーイヤーの昨季5勝をマークした赤星はここまで白星がなく0勝4敗。2019年のドラフト1位で“大器の片鱗”を見せていた堀田はコンディション不良の影響もあり、今季は中継ぎで2試合の登板のみ。赤星、堀田と同じく飛躍を予感させていた左腕の井上も3試合に先発して勝利はなく、軒並みここまでは“期待外れ”の結果となっている。
「4勝を挙げている横川はある意味で想定外であり、昨年勝ち星を挙げた投手に出てきて欲しいはず。山崎以外の投手たちの不甲斐なさに、原監督をはじめ首脳陣も頭を悩ませている。このままでは投手王国なんて夢物語になってしまう」(巨人担当記者)
「何でハルトさんなんだぐらいのことをファームの選手に思われるのはね」(原監督)
原監督は7月28日の中日戦(東京ドーム)後、4回途中4失点で降板した井上に苦言を呈した。原監督も期待してるがゆえに厳しい発言をしてしまうのだろう。他の投手に関しても、若いとはいえ“危機感”を持って欲しいという思いもあるのかもしれない。