一方の百崎は東海大相模で1年秋からレギュラーだったものの、転校したことにより公式戦に復帰したのはこの夏から。ブランクの長さを心配する声もあったが、バットコントロールに関しては天才的なものがあり、準決勝の有明戦では起死回生の逆転スリーランを放つなど中心打者として活躍している。夏の大会直前に左脚に受けた自打球の影響で守備の動きには少し精彩を欠いているが、走塁の判断や脚力も見事だ。打てるショートとして横山とともに注目の存在だ。

 既に地方大会で敗退した選手も多いが、勝ち残っている選手はここからのプレーでまだ評価を上げる可能性は十分にある。来月開幕する甲子園大会でも驚きのパフォーマンスを見せる選手が出てくることを期待したい。(文・西尾典文)

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