楽天・西川遥輝
楽天・西川遥輝
この記事の写真をすべて見る

 ここ数年は成績が低迷している楽天・西川遥輝。今季もシーズン途中に二軍降格となるなど苦戦が続くが、今後の“復活”はあるのだろうか……。下位でくすぶっているチームの救世主として期待される中、かつてのようなパフォーマンスをコンスタントに見せることができるか注目が集まる。

【写真】巨人がトレード第3弾の可能性 「放出要員」と予想される選手はこちら

 球界屈指の人気を誇る選手が一軍に戻ってきた。7月6日、西川は5月27日に抹消されて以来となる一軍復帰を果たし、同日のオリックス戦(楽天モバイルパーク)に「9番・左翼」でスタメン出場。3回の第1打席で安打を放ち、その後の本塁生還で得点を記録するなど見せ場を作った。

「大きな故障もなく体は元気で、走塁や守備時のスピードは20代の頃と遜色ない。キャンプ時から感覚のズレがあったようだが調整できていた。後半戦へ向けての起爆剤として期待している」(楽天関係者)

 日本ハム時代には盗塁王4回、ベストナイン2回、ゴールデングラブ賞4回を獲得した一流選手。目指している場所は高く現状のパフォーマンスには満足しているはずはない。復帰戦では満塁のチャンスで三振に倒れたこともあり、「あそこで打てればもうちょっと楽だった。勝てて何よりです」と自分を戒めた。

 昨年は新天地の楽天で結果が残せなかっただけに今年にかける思いは強いはず。しかし、今季もキャンプから二軍スタートとなり一軍初合流を果たしたのは4月11日だった。その後も不調が続き登録抹消を経験。7月まで約2カ月間の二軍調整となったが、その間にイースタンリーグでは35試合出場し、打率.367、4本塁打、14打点、8盗塁とレベルの違いを見せつけた。

「二軍では課題を持ってプレーしていた。打撃ではフォローまで小さく鋭く振り抜くことで、確実性を高め強く打ち返すことに取り組んだ。西川が出塁率を高めて打線に戻ってくれば、チームの得点力が上がるはず」(在京球団編成担当者)

 現在チームはBクラスの4位だが、低迷の原因は攻撃力不足にもある。スピードに加え、堅実性も高めた西川がリードオフに定着することを待ち望む人は多い。しかし長年の課題である精神面を心配する声があるのも事実だ。

次のページ
活躍は“やる気”次第?