メーガンさんの日記に話を戻せば、ターゲットはキャサリン妃(41)だ。過去には、結婚式でフラワーガールのタイツをめぐってキャサリン妃から泣かされたと訴え、リップグロスを貸してもらうときに妃は不愉快な表情を浮かべたと指摘し、ルイ王子を出産後の妃を「赤ちゃん脳」だから記憶があいまいと決めつけてウィリアム皇太子(41)を激怒させるなど、キャサリン妃への攻撃は手を緩めたことがない。
■ブランド価値を再構築
ヘンリー王子のアフリカものは、母親の足跡をたどって地雷廃絶を訴え、恵まれない子どもたちを支援することなどに焦点を当てる。ヘンリー王子とメーガンさんはこれまで、「気候変動」「男性社会で虐げられた女性」「無意識の偏見」などを繰り返し訴えてきたが、人々は次第に耳を貸さなくなってきた。
しかし、二人は自分たちのビジネスがうまく回らなくなったのは、「運が悪かったから」と主張する。離脱後、「コロナ禍」「経済の停滞」「フィリップ殿下とエリザベス女王の相次ぐ逝去」が続いたためだという。
メーガンさんは日記をもとにドキュメンタリーを発表、大手エージェントと組んでメーガンブランドを再構築、スーパースターへとさらに駆け上がりたい。ヘンリー王子は、好きなアフリカで奉仕活動に打ち込む予定だ。二人のどちらに軍配があがるだろうか。(ジャーナリスト・多賀幹子)
※AERA 2023年7月17日号

