あわてた夫妻は企画をひねり出す。イギリスの作家チャールズ・ディケンズの『大いなる遺産』のスピンオフ作品を「バッド・マナーズ」と名をつけて提案した。『大いなる遺産』は19世紀半ばに書かれた名作で、登場人物の一人ミス・ハヴィシャムを、男性に支配された社会で強く生きる女性に変身させるという。フェミニストを自称するメーガンさんは、彼女を自分の息がかかった人物として甦らせる。しかしネットフリックスから「二番煎じ」として却下された。かつて放送された番組とそっくりだという。
追い詰められたメーガンさんが出してきたのが、日記だった。王室に入ったその日からつけてきたという。ヘンリー王子はかつて「彼女は欠かさず日記を書いていたから、日時や場所などが正確だ」と日記の信ぴょう性をアピールしていた。ネットフリックスには、この日記をもとにしたドキュメンタリー作品を提案すると見られる。
■キャサリン妃との因縁
一方、ヘンリー王子は、アフリカをテーマにした作品の制作を考えている。王子は「アフリカは第二の故郷」と言う。イートン校を卒業してサンドハースト王立陸軍士官学校に入学するまで1年間ほどのギャップイヤーを取った。その時、王子はアフリカ南部の国レソトで王の弟と協力し、エイズなどで両親を失った子どもたちのためにチャリティー団体を設立している。その後、ダイアナ元妃がかつてアンゴラの地雷が埋設されていた場所を歩いて地雷の危険性を知らせたことにならい、王子も母親と同様にアンゴラで歩いたのだった。
また、メーガンさんと知り合ってすぐに、王子は彼女をアフリカに誘った。テント内で一夜を過ごすと、「メーガンは全く怖がらず、すぐにアフリカが大好きになった」とうれしそうに報告した。王室離脱後、アフリカに移住する話さえ王子は進めようとした。今回、王子はアフリカで撮影を行いドキュメンタリーを制作するという。ただしメーガンさんは同行しない。二人がともに行動する「ダブル・アクト」は、ほぼ終わったようだ。今後はそれぞれのソロ活動が中心になるといわれている。