(写真はイメージ/GettyImages)
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「恋人のSNSを監視する」「スマホを見る」などは、恋愛でやりがちなNG行為。早稲田大学スポーツ科学学術院教授で精神科医の西多昌規さんは、「恋人のスマホを見たり、SNSを監視するように見るのは束縛したい心理」だという。(一文削除)西多さん監修の『やめてもいいこと86 心の疲れをとる事典』(朝日新聞出版)から束縛など恋愛でやりがちなNG行為をやめる方法を紹介する。

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イラスト/うのき
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 恋愛をするのはすばらしいことですが、相手のことを「好きでたまらない」がゆえに陥りがちなのが「束縛」。疑心暗鬼から恋人のSNSを監視したり、スマホをチェックしたり、異性の連絡先を削除させたり……。どんなカップルでも多少はあるものですが、あまりに束縛がエスカレートしてしまうと、本来望まぬ「別れ」のきっかけにもなってしまいます。

 束縛は愛情の裏返しの一つですが、女性の場合は相手をできるだけ独り占めしたいという「独占欲」から、男性の場合は、相手を自分の支配下に置きたいという「支配欲」や、彼女を自分の専有物にしたいという「所有欲」から起こることが多いようです。

 いずれも自己評価が低くて、不安が強いタイプの人が陥りやすいと言われます。なかでも一番の問題は「相手に対する信頼感が薄い」こと。パートナーは愛情を持って接しているにもかかわらず、それを信頼してもらえないのでは関係の継続は難しいと言わざるを得ません。

 束縛は「自分自身の不安の投影」と言われます。自分の仕事が充実している、趣味に夢中になっているときは、相手を束縛する気持ちは起きません。自分の生活を見直して、恋愛以外にある本当の「不安の種」を解決することを目指しましょう。

■自分をよく見せてしまうのは「嫌われたくない」「傷つきたくない」心理が原因

イラスト/うのき
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 自分が人より劣っていると思っている部分や短所を、恋人にさらけ出すことができない……。まだ交際歴が浅く、お互いに相手の気持ちがつかみきれない恋愛初期の段階なら当然のことです。また、個人情報やプライバシーに敏感な昨今。恋人とはいえ他者に自分のすべてをさらけ出す必要もないのかもしれません。

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そのまま交際していたとしてもストレスはたまる一方