(写真はイメージ/GettyImages)
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 スマホを使ったコミュニケーションや、人間関係に疲れている人は多い。早稲田大学スポーツ科学学術院教授で精神科医の西多昌規さんは、「苦しくなってしまうのならSNSから距離を置こう」とスマホとの距離感の見直しを勧めている。西多さん監修の『やめてもいいこと86 心の疲れをとる事典』(朝日新聞出版)から、スマホの人間関係の疲れを解消する方法を紹介したい。

【マンガ】子どもが「村八分」状態に…PTA非加入のリアル

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イラスト/うのき
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 「会話型」で進行できるLINEは、家族や友人との日常的なやりとりはもちろん、グループの連絡ツールとしてもとても使い勝手のよいアプリです。しかし、リアルなコミュニケーションと異なり、「文字情報」であることが問題になることもあります。

 短い文面だけで相手の表情や反応を判断しなければいけませんし、自分のメッセージもそのまま文字として残ってしまうため、送り手としても気が抜けません。

 LINEのグループトークでストレスを感じている場合は、グループの目的に沿った「用事・用件」のみの使用にしぼることをオススメします。そもそもグループトークを作成したのは、友人の結婚式や社内外の勉強会、PTAの役員など、そのグループ内で「何か共有しなければならない情報」があるからでしょう。

 例えば、日時を決める、イベントの集合時間を連絡するなど、グループトークを立ち上げた「本来の目的」があるはず。それだけをシンプルに果たせばよいのです。気を使うのは、本筋を離れて「雑談」が混じってしまうから。やりとりのなかで、大事な用事・用件が済んだら、雑談には加わらず抜けてしまいましょう。

 グループトークはシンプル・イズ・ベストでいきましょう。

■「いいね」を押し続けても日常生活は充実しない 

イラスト/うのき
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 いまやSNSは当たり前の時代。ほどよい距離感で付き合えているのであれば、メリットも多く楽しいツールです。しかし、リアクションがなかったことに落ち込んだり、友人の投稿にいちいちリアクションをするのが重荷になっていたりと、インターネット上でのやりとりが苦痛に感じるようであれば、SNSとの付き合い方を見直す「SNSダイエット」の時期に入っているのかもしれません。

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 「しんどい、ツライ……」と感じることを毎日続けているとストレスが心身を蝕む可能性もあり