取材を進めて痛感したのは、コンビニに関する“よくある先入観”の大半が完全に時代遅れとなっていることだ。たとえばコンビニ食に関して、「毎日食べ続けていると体によくないかも?」と思っている人は少なくないだろう。確かにコンビニが半世紀前の流通システム、品質管理技術のままだったなら、その不安は無理もない。

 ご安心あれ、この50年でコンビニ食の環境は変わった。最先端のテクノロジーを駆使して“安心・安全でおいしく、体にやさしい”を追求している。流通に関する具体例をファミリーマートが教えてくれた。

「商品製造後、店舗に納品する際も適正な温度を維持できるようにトラック内の温度管理を徹底しています。独自の運行管理システムにより、万が一温度異常が発生すると、ドライバーだけでなくすべての関係者が確認できる仕組みを構築・運用しています」(ファミリーマートSCM・品質管理本部)

 ローソンも配送時の温度管理に注力している。冷蔵品、冷凍品、常温品がそれぞれ適正な温度を維持しながら店舗に到着する体制を整えた。もちろん、業界のフロントランナーであるセブン-イレブンも然りだ。

 こうした最新の流通を実現させたことで、おのずと食品添加物の使用も減っている。そもそも食品添加物は厚生労働省が基準を定めており、その範囲内で適切に用いていれば、安全性に問題はない。さらにコンビニ大手3社は、それぞれ独自の基準を設け、食品添加物の使用をコントロールしている。

■保存料・着色料の禁止

「オリジナルブランド『ファミマルKITCHEN』では、すべての保存料、合成着色料、合成甘味料の使用を禁止しています」(ファミリーマートSCM・品質管理本部)

「ローソンは日配品の添加物削減に加え、店内調理の『まちかど厨房』では米選びからこだわり、水以外に一切何も加えず炊飯します」(ローソン常務執行役員 商品本部長の藤井均=ひとしさん)

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