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野菜はすべて冷蔵庫の野菜室に保存しているという人は多いのではないだろうか。しかし、野菜それぞれに合わせた最適な保存で方法すれば2~3週間も長もちさせることが可能だ。食料品の値上げが続いている今、食費節約のためには、購入した食料品を無駄なく有効に使い切ることも有効だ。東京農業大学元教授で農芸化学博士の徳江千代子さん監修『もっとおいしく、ながーく安心 食品の保存テク』(朝日新聞出版)から野菜の保存のテクニックを紹介する。

【写真】にんじんの保存、これが正解!

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■野菜には喜ぶ温度と湿度がある!冷蔵庫・野菜室・常温と使い分けるのがポイント

野菜にやさしい環境に近づけて保存がポイント。野菜の保存で大切なのは温度と湿度です。

その野菜の特徴に合った環境に近づけて保存することで、鮮度をキープできます。冷蔵での保存に向かない野菜、低温障害を起こしてしまう野菜などを見極めると◎。

保存に適した温度が0~5℃なら冷蔵室へ、10℃前後なら野菜室または冷暗所へなど野菜が喜ぶ温度と湿度を確認しましょう。

■にんじんは冷蔵室で立たせて保存すれば約3週間の長期保存が可能 

根菜だから常温保存は大きな間違い。にんじんを保存する際の適した温度は0度以上、湿度は90~95%なので、基本的には冷蔵室へ。

冷蔵保存のときは、湿気による傷みを防ぐため、水分を吸収する新聞紙で包んでからポリ袋に入れて立てて保存します。多少のシワは現れますが大丈夫、十分食べられます。

特に夏場の常温保存は避けましょう。根菜だから常温保存は大きな間違い根菜類は冷蔵室で保存すると低温障害を起こしやすいため、常温保存が基本といわれています。

ただし、その種類や季節によってはすぐに傷んでしまうことも。例えばにんじんは秋~冬の野菜なので、冬場は常温で保存が可能ですが、夏場や洗いにんじんは必ず傷みます。また、湿度が高いと白い根が出てきて味が落ちてしまうので、湿度にも注意が必要です。

■キャベツは冷蔵庫でカットせず丸のまま保存すれば約2週間も長もち

 キャベツはカットすると、断面から茶色く変色し傷みやすくなりますが、それは、切り口が空気に触れて酸化してしまうのが原因。

長もちさせるなら芯をくりぬき、濡らしたペーパータオルなどを詰めて丸ごと新聞紙に包み、ポリ袋に入れて保存するのが一番。

料理に使ったら、濡らしたペーパータオルを替えるとさらに長もちします。

■葉野菜は冷蔵庫で乾いたペーパータオルに包んで保存すれば約1週間も長もち

水分過多と蒸れに注意して立てて保存。葉物野菜は水分を放出させるため、乾いたペーパータオルで包み、その上からポリ袋をかぶせると、ペーパータオルが野菜から出た水分を吸収し、ほどよい湿り気を帯び乾燥を防ぎます。

濡れたペーパータオルで包んでしまうと、野菜から出る水分とペーパータオルの水分で水分過多になり蒸れてしまいます。傷みの原因となるので注意すること。

(構成 生活・文化編集部 森 香織)