ライムちゃん(提供)
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 ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、犬のライムちゃんです。

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 閉店間際のホームセンター。そこのペット店に「推定8~9歳の女の子の里親募集」のビラとともに、ヨーキーとポメラニアンがいた。

 店員さんによると、今来たばかりで2匹とも同じ飼い主のもとで暮らしていたとか。犬たちの誕生日も事情も飼い主がどこの誰かもわからない。もし誰かに引き取られても前の飼い主に教えることはないという。

 わが家には以前3匹のヨーキーがいたが、祖母犬と母犬がこの世を去り、ひとりになった孫犬を元気にしたいと、もう1匹ヨーキーをと考えていた矢先の出会いだった。

 抱っこしてみますか?と言われ、してみると、たくさんの愛情を注がれて育ってきたのがわかった。その30分後、彼女はわが家にいた。

 彼女の名前は「ライム」。店員さんには名前を変更してもいいと言われたが、ただでさえ飼い主も生活環境も変わったのに、名前まで変わってしまったらメンタルが心配と思い、変更しないことにした。

 柑橘(かんきつ)のライム? 韓ドラ「シークレット・ガーデン」のキル・ライム? いろいろ想像したが「来る夢」の「ライム」と思うようにした。

 初日はごはんを食べず心配したが、翌日からは普通に食べてくれ、世話好きな先住犬とはまずまずの関係。

ライムちゃん(提供)
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 そして、この場を借りて前の飼い主さんに伝えたい。あなたが大切に飼っていたポメラニアンも一緒に引き取れなくてごめんなさい。でも、すぐに他の飼い主さんに引き取られたそうです。

 ライムと出会ったのは今年の2月11日。その日を彼女の誕生日にしました。ライムのおかげでまた2匹と暮らすという夢が来ました。ありがとう。(堺市南区/66歳/主婦)

週刊朝日  2023年6月2日号