巨人・石川慎吾
巨人・石川慎吾
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 巨人・石川慎吾は今季も一軍では出場機会を得られない“くすぶり”が続いている。

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 例年のように二軍では無双と呼べる活躍をしても一軍からは声がかからず。他球団へのトレードなどの噂も今のところ出てきてはいない。死語になりつつある「飼い殺し」状態となってしまっている。

「二軍の帝王」と呼ばれる石川は今季もファームでは安定した打棒を披露している。10度のマルチヒットを記録し、打率も.353というハイアベレージをマーク。2020年からは2年連続で打率3割6分以上を記録しており、一軍で起用されないのが“もったいない”と最も思われている選手かもしれない。

「シンゴは(今季)何かを掴んだような感じ。長打力には元々定評があったが、淡白な打撃をしてしまうこともあった。特に一軍トップクラスの投手には自分のスイングをさせてもらえなかった。今はさまざまな状況に対応できるようになっている」(巨人関係者)

 6月24日のイースタン・西武戦(ベルーナドーム)では、3番・DHで先発出場して3打数2安打。相手投手の今井達也は今季はイマイチ調子に乗れないながらも、球界屈指のポテンシャルを持つ右腕だ。

「今井の球威に詰まりながらライト前へ打ったと思えば、自分のタイミングで強く打ったレフトへのツーベース。結果、内容の両方で一軍で使ってみたいと思わせた。野手陣のバランス次第だが、いつ一軍から声がかかってもおかしくない」(在京球団編成担当)

 今シーズンは春季キャンプから二軍帯同が続き、一軍への初合流は3月22日の阪神とのオープン戦(東京ドーム)からだった。しかし、2試合出場で2打数ノーヒットと結果を残すことなく二軍へUターン、開幕から今に至っている。

「巨人野手陣は若手選手が出始めており、彼らに経験を積ませたい思いが強い。また経験豊富なベテランも揃っており、中途半端な立場の石川の出番が少ないのは仕方がない」(巨人担当記者)

 巨人では秋広優人、中山礼都、門脇誠など生きの良い若手が出場機会を増やしている。現役ドラフトで加入したオコエ瑠偉、外国人選手や丸佳浩、梶谷隆幸といったベテランも控えている。30歳を迎えた中堅選手にとってはより一層大きなアピールが必要になる。

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