原則として「要介護状態」の家族を介護する会社員などは、育児・介護休業法に基づき、「介護休業」を取得することができます。よく勘違いされる点はこの「要介護状態」のことです。

 急に親が倒れたときなど、介護休業を申請して会社を休みたいと思う人も多いでしょう。そのとき「要介護認定」を受けていない、あるいは判定の結果、要支援だったので申請をあきらめてしまった、という人は少なくありません。

 ここでの「要介護状態」は介護保険制度の要介護状態と連動していないのです。「要支援」または「自立」の状態でも、「負傷、疾病などにより2週間以上常時介護を必要とする場合」であれば、申請できる対象となっています。

 また、主治医の診断書も不要ですので、もし上司から「取得するためには主治医の診断書が必要」「要介護状態でなければ取得できない」と言われたら、「それは違います」と言う勇気が必要です。以下、介護休業とその条件などについて説明します。

■介護休業とはどんな制度か

「要介護状態」とは負傷、疾病などにより2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態です。

 取得できるのは対象家族を介護する労働者で、日々雇用はのぞかれています(入社1年以上であることの要件は、2022年4月以降はなくなりました)。

 対象になる家族の範囲は、配偶者(内縁を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫です。

 休業できる期間は、対象家族1人につき、3回を上限として、通算93日までとなっています。必要に応じて3回に分けて、休業ができるということです。

 休業開始予定日と休業終了予定日を決め、原則として開始日の2週間前までに、書面等により会社側に申し出て、手続きを行います。

■介護休業給付金とは

 介護休業を取得した雇用保険の被保険者(65歳未満の一般被保険者、65歳以上の高年齢被保険者)は原則、「介護休業給付金」を受給できます。給付額は原則として、休業開始前の給与水準の67%です。ただし、会社によっては休業中に給与(介護休業の期間を対象とする分)が支払われたケースもあります。その場合、給付金は減額・または不支給となる場合もあります。

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