「結果的にはこれだけ太田さんに注目が集まっているという時点で、局としてはしてやったりという部分はあると思います。太田光さんがちょっと過激な発言をしても責められるのはTBSより太田さんで、“なんであんなヤツを起用したんだ”という声があっても、直接は太田さんに向く。TBSとしては、中途半端な人を起用して、視聴率が低いよりも、ある程度いろいろな方面にパイプもある太田さんを起用したほうがいい、となったのでは」
キャスター、ゲストの顔ぶれも、TBSは豪華だ。
「TBSのゲストには7月17日に乃木坂46を卒業する山崎怜奈さんがいますが、彼女は慶應義塾大学環境情報学部を卒業しています。映画『ハリー・ポッターシリーズ』の日本語吹き替えで主人公・ハリー・ポッター役の声優・小野賢章さんをナレーターに起用するなど、ずいぶん攻めていますよね。また、脇を固めるキャスターにホラン千秋さんと小川彩佳さんがいて、恐妻家なイメージもある太田さんが彼女たちにビシッと仕切られてうまく進行していくのも絵的にバランスがいい」(三杉さん)
やはり注目されるのは、本人の言動だろう。
「池上さんも“忖度ナシ”を掲げていますが、太田さんといえば、今回の参院選の立候補者に30年来の犬猿の仲である水道橋博士もいる。今は和解しているとも言われていますが、どう対話していくのかは見ものかもしれません。NHK党の立花孝志党首、元タレントのれいわ新選組の山本太郎党首などにどう斬り込むかは気になります」(三杉さん)
話題性では太田光の一人勝ちな感じもするが、地上波以外にも注目の番組があるという。
「文化放送は元フジテレビアナウンサーの長野智子さんと経済ジャーナリストの荻原博子さんを起用した選挙特番をやります。文化放送は年配のリスナーも多いですし、長野さんはフリーになってから『報道ステーション』など報道色も強い。また、ABEMAは『史上もっともチャラい参院選特番2022』と題し、メインキャストEXIT(兼近大樹・りんたろー。)、宇佐美典也、たかまつなな、長谷川ミラ、渡辺喜美(元みんなの党代表)、平石直之の各氏ほか、総勢50人が政治を語り合うそうです。昨年の衆院選特番では、ひろゆき氏をメインに起用し攻めているなと思っていたので、今回のEXITではややインパクトに欠ける感じはしますが、パリピのふたりがどう仕切るかは見ものです」(三杉さん)
ハプニングが起きる生放送が少なくなった昨今。自分の投じた票の行方とともに、選挙特番にも注目したい。(AERAdot.編集部/太田裕子)