安倍元首相が銃撃された奈良県の演説会で司会をしていた、小林茂樹・環境兼内閣府副大臣については、旧統一教会の関連団体のイベントであいさつもしていた。
イベントに参加していた奈良県橿原市の亀田忠彦市長はAERAdot.の取材に、
「私も旧統一教会の関連団体とは知らずに参加して反省しています。その時点では、小林先生が司会されているような団体なのでまったく問題ないと思っていました」
と話している。
昨年の自民党総裁選で、岸田首相と総裁の椅子を争った河野太郎消費者相は、霊感商法に関する検討会の設置を消費者庁に指示。
「さまざまな問題があるので、きちんと対応する必要がある。今は霊感商法でなく、寄付が多いともされるが、最初に持ち込まれるのは消費者庁でしょうから対応すべきだ」
との方針を示した。
前出の自民党の閣僚経験者が話す。
「(岸田首相は)旧統一教会の関連を排除しようとしたが、旧統一教会の食い込みが深すぎて、排除できないまでになっていたというのが正直なところではないか。今、世論は正直、与党か野党かじゃなくて、旧統一教会かそうではないか、それに二分されている感がある」
自民党本部の政調担当を長く務めた、政治評論家の田村重信さんは、
「岸田首相も旧統一教会の問題を引きずらないように、内閣改造に踏み切った。だが、選ぼうにも旧統一教会がガッチリと食い込んでいたことと、あまりに世論に影響を及ぼすことで面食らったように思う。今、岸田首相は『黄金の3年』を手に入れたともいわれるが、旧統一教会の問題で失敗すれば、政権の進退にかかわる。それくらいやばいと党内でも声が出ている」
と話した。
(AERAdot.編集部・今西憲之)