13位にいるのは湘南(勝点35、得失点差-12)だ。第13節を終えて勝点7(1勝4分8敗)の最下位だったところからの巻き返しに成功したが、まだ残留は確定できていない。7月以降の戦いでの特徴は、福岡(△0-0)、磐田(●0-1)、札幌(●1-5)、清水(△1-1)、神戸(●0-1)と残留争いの直接対決に弱さを見せる一方で、広島(△1-1)、鹿島(△1-1)、川崎(○2-1)、C大阪(△1-1)、F東京(○2-0)と上位チームからはしぶとく勝点を拾い、白星も挙げている点にある。スタイルはショートカウンター。ボール支配率で下回った試合ほど戦績がいい。残りは鳥栖(H)、柏(A)。ポゼッション志向が強い鳥栖とは第2節(△1-1)以来、カウンター志向の柏とは今季開幕戦(●0-2)以来の対戦。鳥栖はホーム、柏はアウェーでの戦いになるが、相性的には鳥栖の方が与し易い。今季ゴール数を2ケタに乗せた町野修斗、途中出場からでも仕事ができる阿部浩之に期待したい。

 12位は札幌(勝点39、得失点差-12)。開幕7試合白星なし(6分1敗)の後、5試合連続無失点で3勝2分と好調だった時期もあったが、5月中旬以降は大量失点する試合が目立ち、特に7月は2分3敗と苦しんだ。それでも9月に入ってからC大阪(○2-1)、磐田(○4-0)、横浜FM(△0-0)、さらに10月1日の川崎(○4-3)と好ゲームを展開。直近2試合は、福岡(●1-2)、浦和(△1-1)と勝利できずに数字上はまだ降格の可能性が残っているが、ひとつ下の13位とは勝点差4、入れ替え戦の16位とは勝点差6が開いている。残りは広島(A)、清水(H)。仮に2連敗しても残留できる可能性は非常に高いが、今季を“成功”と位置付けるためにも勝利を挙げ、気持ち良くシーズンを締めたいところだ。

 いよいよ残り2試合。清水と磐田以外のチームは前節から試合間隔が空いており、その時間をどう使ったかで“流れ”大きく変わってくる。依然として13位と17位までの5チームが勝点差2の中にひしめき合っている史上稀に見る大混戦状態で、得失点差も大事になってくる。1つのゴール、1つのプレー、ラスト1秒まで目を離すことができない。最後まで諦めることなく戦い抜いたチームに“神様”は微笑むことだろう。(文・三和直樹)

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