入れ替え戦行きの16位は現在、清水(勝点33、得失点差-8)になっている。夏の補強効果もあって一時は12位まで浮上して残留争いから抜け出したかに思えたが、9月以降の直近5試合を2分3敗で再降下。川崎戦(●2-3)は仕方ないにしても、相手に退場者が出て数的有利となった後に2点を奪われた広島戦(●0-2)、ボール支配率67%を生かせなかった福岡戦(●2-3)、そして試合終了間際に同点弾を許した湘南戦(△1-1)と清水戦(△1-1)と、実に“もったいない”戦いを続けた。残りは鹿島(H)、札幌(A)。2017年にJ1復帰して以降、鹿島には公式戦1勝1分12敗と圧倒的に分が悪く、札幌にも公式戦4勝2分8敗と負け越しているが、果たして今回はどうなるか。所属する選手たちの個々の能力を考えればJ2に落ちるチームではない。現在J1トップの13ゴールを挙げているチアゴ・サンタナの得点力を生かし切りたい。

  残留ラインぎりぎりの15位が、福岡(勝点34、得失点差-10)だ。8月中旬からリーグ戦6試合白星なし(1分5敗)と苦しい時期を過ごしたが、その後の直近3試合は2勝1敗。9月17日の清水戦(○3-2)の勝利が大きく、ルヴァン杯2試合を戦った後の神戸戦(●0-1)は敗れたが、前節で札幌(○2-1)に逆転勝利して大きな勝点3を手にした。残りは柏(H)、浦和(A)。現在、優勝やACL出場圏、そして残留争いに全く無関係の7位と8位のチームであり、モチベーション的には上回れるはず。今季チーム総得点26はリーグ最少タイという得点力不足は大きな課題だが、総失点36は4位タイという堅守ぶり。先制点を奪った試合は8試合で6勝2分けの無敗を誇っているだけに、試合の入りを大事にしたい。ここまでチーム最多の9得点を決めている山岸祐也に期待し、先行逃げ切り図りたい。

 14位は京都(勝点34、得失点差-8)。リーグ前半の17試合を終えた時点では5勝5分7敗の勝点20を稼いで9位にいたが、自慢のハイプレス戦術が夏場は機能せずに7月から8月にかけての6試合白星なし(3分3敗)。頼みのピーター・ウタカも失速し、気がつけば残留争いに巻き込まれている。残りはC大阪(H)、磐田(A)。得失点差で優位に立つだけに「あと1勝」すれば残留できる可能性は高い。さらに対戦相手の状況を見ても、C大阪はルヴァン杯決勝で敗れたダメージがあることに加え、DFヨニッチが出場停止。磐田はすでに降格が決定している可能性がある。しかし、その反対にC大阪が悔しさをバネに発奮し、磐田は残留の可能性を残したまま死に物狂いで最終節を迎えることも考えられるだけに気は抜けない。2週間半の調整期間でフィジカルコンディションは整う。自分たち本来のアグレッシブなサッカーをピッチ上で表現したい。

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湘南、札幌は“有利”な状況だが…