来年3月に開催されるWBCで世界一を狙う侍ジャパン。栗山英樹監督が就任し、今月に開催された日本ハム、巨人、オーストラリアとの強化試合に向けて選出したメンバー28人は若手主体の陣容となっている。
投手陣は佐々木朗希(ロッテ)、高橋宏斗(中日)、宮城大弥(オリックス)、戸郷翔征、大勢(巨人)らフレッシュな顔ぶれで、投手13人のうち10人が25歳以下と大幅に若返った。一方、野手陣も東京五輪で金メダルを獲得したメンバーのうち、坂本勇人(巨人)、柳田悠岐(ソフトバンク)、浅村栄斗(楽天)ら侍ジャパンの屋台骨を支えた選手が外れ、東京五輪不選出組から森友哉(西武)、岡本和真(巨人)、牧秀悟(DeNA)、佐藤輝明、中野拓夢(阪神)、塩見泰隆(ヤクルト)らが選出された。
侍ジャパンを取材するスポーツ紙記者は、「強化試合で評価を上げたのは森、牧ですね。森は打てる捕手というのが大きな強み。守備面でも積極的にコミュニケーションを取り、投手陣の良さを引き出す巧みなリードをみせていた。牧は4番・村上の後を任せられる5番で存在感を発揮した。岡本も自慢の長打力だけでなく、追い込まれてから粘り強い打撃をみせてアピールした。一方で佐藤は直球に差し込まれる場面が目立ち、高い潜在能力を発揮しきれているとは言えない。現状のままでは本戦出場は厳しいと思います」
WBCのメンバー枠は28人。栗山監督の初陣となったメンバーから入れ替えは当然行われるだろう。今回漏れた選手の中で、プロ野球史上初の2年連続「投手5冠」に輝いた山本由伸(オリックス)はエースとして期待される。過去にWBC、五輪にそれぞれ2度出場した田中将大(楽天)もWBC出場を熱望している。10月18日に自身のツイッターで、「来年開催されるWBCについて自分の気持ちをお話する機会がなかったので、ここで言わせていただきます。良い選手が沢山居ますし、なかなか簡単なことではないのは重々承知の上ですが、出場したいです!この気持ちを持ってオフシーズンのトレーニングにも取り組んでいきます」と熱い思いを綴った。