侍ジャパン登録メンバーとしてラーズ・ヌートバー選手を発表=1月26日
侍ジャパン登録メンバーとしてラーズ・ヌートバー選手を発表=1月26日

 2020年、女子カーリングの強豪チーム、北海道銀行フォルティウス(当時)のメンタル・チームビルディングコーチに就任。「メンタル・コーチング」を題材にした著書も上梓している。

「アマチュア時代には緊張感が好きだったのに、プロに入って毎日試合をするようになったら緊張感が苦しくてたまらなくなった。そこでメンタルトレーニングの重要性に気づいて、取り組み始めたのが26歳の時でした。

 今回のWBCでも選手が重圧や緊張感とどう向き合うか。メンタルをどう整えるかは重要なテーマだと思います」

 昨年11月。日本代表は強化試合に臨んだ。白井はベンチから選手たちをじっくり観察した。メンバーを絞り込む過程で何を重視したのだろうか。

「WBCでは投手の球数制限がある。選手の枠も限られている中で、その選手がいろんなポジション、打順に対応できるかどうか。アメリカや中南米のチームを相手に、力勝負ではなかなか勝てない。となると、日本らしい戦略で戦っていく。日本野球の特徴を出していく。それを体現できる選手であるかどうか」

■第2先発がカギ 継投策が重要

 日本らしい戦略。前述の記者会見において、栗山はこう言及している。

「投手を中心にしっかり守り切って、我慢しながら勝ち切っていく」

 WBCでは第1回大会から投手の球数制限が設定されており、今回は1次ラウンドが65球、準々決勝が80球、準決勝と決勝は95球が上限となる。

 ちなみに2021年東京五輪の野球競技では、すべての試合で投手は無制限の投球が可能だった。たとえば日本の初戦、ドミニカ共和国戦で先発した山本由伸(オリックス)は6イニングで88球を投じている。

 だが、65球で交代となれば五回途中、いや四回途中での継投も想定される。そこでカギを握るのが「第2先発」だ。

 シーズン中は先発ローテーションの一角を任されている投手が、WBCでは試合途中から第2先発として複数イニングを投げる。白井は言う。

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