9月に「環軸椎亜脱臼(かんじくつい あだっきゅう)に伴う脊髄症・脊柱管狭窄症」であるということがわかり、現在は入院してリハビリ中の天龍源一郎さん。今回は入院先から主治医の許可をもらいながら、今年一年を振り返るメッセージを語ってもらいました。
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2022年は悲しいことがたくさんあって、ひと言で言うなら「むなしい」だけだね……。女房のまき代、親友の楽ちゃん(三遊亭円楽)、アントニオ猪木さんと、立て続けに亡くなってしまって、俺自身も入院生活だ。心に張りも無くなってしまったが、今の楽しみは競馬くらい。
だけど今年の競馬の出来に点数をつけるとすれば100点満点中20点……。なかなか当たるもんじゃないね。それでもよかったのは、女房が亡くなる前、入院先に馬券を買って見舞いに行ったら、その馬券が62万円当たっていたことだ。それを女房に報告できたことは印象的だったね。俺も今は入院中でネット投票で馬券を買うのが、唯一の趣味になってしまった。財布のひもは娘がしっかり握っているから、遣い過ぎることもないから俺も安心して打ち込めるよ(笑)。
その娘が代表として引っ張っている天龍プロジェクトの大会を映像も俺の活力になっているんだ。今の俺がかろうじて持ちこたえているのは、娘が健気に頑張っているのを見て、俺も励まされている、というのが実情だ。
そんな中、俺が入院してからも9月にスタン・ハンセンとのトークイベントを開催できたことはよかったね。病室からのリモート出演だったけど、ファンの前でスタンと懐かしい話もできたし、ザ・グレート・カブキさんもサプライズで登場してくれたりと、いい時間が過ごせたと思う。スタンはまだまだ元気だし、これからもちょくちょく日本に来て、しっかり金を稼いでアメリカに帰ってほしいよ(笑)。
10月には天龍プロジェクト久々の後楽園ホールでの大会も開催できた。俺自身は会場に行けなかったけども、女房があんなことになった後ということもあって感無量だったよ。ウルティモ・ドラゴン、ケンドー・カシン、石井智宏はじめ、天プロやWARで縁があった選手が参加してくれるのは嬉しいね。みんな、ありがとう!