ワールドカップでも活躍した谷口彰悟
ワールドカップでも活躍した谷口彰悟

 横浜FMの3年ぶりのリーグ優勝で幕を閉じた2022年のJリーグ。ワールドカップが開催されJリーグからは誰が日本代表に選ばれるか個人のパフォーマンスにも注目があつまった今季の戦いを振り返り、各ポジション別に格付けを行った。今回は「GK・DF編」をお届けする。

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【GK】
・1位:高丘陽平(横浜FM)

 まさに「君臨」していた。優勝チームの中で唯一、全34試合3060分にフルタイム出場。至近距離からのシュートに抜群の反応を見せてピンチを脱するとともに、足元の技術の高さを活かしてビルドアップにも効果的に参加し、攻守に安定したプレーを披露した。今季の横浜FMはリーグ最多の70得点の攻撃力が目立ったが、35失点もリーグ最少タイ。その堅守において、最後尾に位置する高丘の存在は欠かせなかった。現在26歳。日本代表に選ばれるべき選手の一人だ。

・2位:ランゲラック(名古屋)

 今季も神懸かったプレーだった。開幕から好調を維持し、肉離れでの1試合に欠場したのみのリーグ戦33試合(2889分)に出場してクリーンシート13回を記録。8月に34歳となったが、欧州で長くプレーし、元オーストラリア代表の肩書を持つ男は、今季も惜しむことなく高い能力を発揮してゴールに鍵をかけた。チームのリーグ戦35失点は、首位の横浜FMと並んでリーグ最少。ランゲラックが唯一欠場した試合でチームが3失点したことを考えても、貢献度の高さは明らかだった。

・3位:スウォビィク(FC東京)

 身長190センチから伸びる長い手足と抜群の反射神経で多くのシュートをブロック。安定したキャッチングでチームに安心感をもたらした。リーグ戦33試合(2970分)に出場してクリーンシート14回。特に4月10日から4試合連続無失点は見事。今季が移籍1年目だったが、欠かせない不動の守護神となった。現在31歳。オフに契約更新も済ませ、来季の活躍も間違いなしだ。

・4位:上福元直人(京都)

「神セーブ」を連発した。複数クラブを渡り歩きながらJ3、J2、J1と全カテゴリーを経験してきた苦労人GKは、今季加入した京都で開幕から守護神の座に座り、リーグ戦31試合(2744分)に出場。至近距離からのシュートに抜群の反応を見せ、絶体絶命のピンチで幾度となくビッグセーブを披露。サポーターから「神福元」と呼ばれた。足元の技術にも優れ、ペナルティーエリアを飛び出す持ち前の攻撃的なプレーも光った。来季は川崎でプレーすることが決まっている。

・5位:東口順昭(G大阪)

 この男の実力と必要性を改めて痛感した。今季開幕前に右膝半月板損傷で手術を受けて長期離脱。36歳となった後の6月に戦列復帰を果たすと、チームが下位に低迷して「守備一辺倒」という苦しい試合も多かった中で、途切れぬ集中力と衰え知らずの反射神経で飛んでくるシュートを幾本もセーブ。チーム最後の最後まで残留争いに巻き込まれたが、第32節の首位・横浜FM戦では25本のシュートを浴びながら無失点を披露するなど、出場試合数は19試合(1710分)の中でビッグセーブを連発。東口が復帰できていなければG大阪のJ1残留はなかっただろう。

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