昨シーズンは投手に転向して以降、25試合(うち1試合は先発)に登板して1ホールド、防御率3.41という成績を残して早くも対応力は見せたが、やはりプロでは投手としての経験が少ないのは気になるところだ。

「今は実戦経験を積むことが大事。アマチュア時代も含め、マウンド上にいた時間は他の投手と比較にならないほど少ない。二軍であっても登板機会を増やすことが重要。考えながら登板できる選手なので成長も早いはず」(高校時代から知るスポーツライター)

 今季はキャンプから投手としての技術、体力、精神力を徹底的に磨き、ストレート、スライダー、フォークという主な持ち球の質を上げることが求められる。オフには米国でトレーニングを積んで球種のブラッシュアップにも着手。フォークの落差が増し、空振りを奪えると手応えを感じているという。

「先発を求める声もあるが、まずは短い回から。真っ直ぐの球威はあるので、フォークがウイニングショットになればセットアッパー、抑えを任せられる可能性もある。元日本ハム・武田久のようなタイプになれる」(在京球団編成担当者)

 武田は最多セーブ3回を誇る名クローザー。身長170cmながら、真っ直ぐ、スライダー、フォークなどを中心に長きにわたりチームの守護神を務めた。現状、根尾が目標とするには最適かもしれない。

「真面目な性格で考え過ぎてしまう時もあるので、投手に絞れたのは大きいはず。誰もが注目、期待している選手。周囲の目や声を意識するなというのは無理。苦しいだろうが自分自身で乗り越えるしかない」(中日関係者)

「じっくりと…」と立浪監督に焦る気持ちはなさそうだが、投手としては順調に成長を見せている。今季23歳を迎える根尾は大卒の新人選手と同学年。開幕から投げまくる姿が見られても不思議ではない。

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