昨シーズンまで4年間ヤクルトでプレーしたマクガフ
昨シーズンまで4年間ヤクルトでプレーしたマクガフ
この記事の写真をすべて見る

 球団史上初のセ・リーグ3連覇、そして日本一奪回を目指し、今年も沖縄・浦添の地で春季キャンプをスタートさせたヤクルト。昨年は25年ぶりのシーズン80勝に到達したが、オフには守護神のスコット・マクガフら4人の外国人が退団し、新たにキオーニ・ケラ(29歳)、ディロン・ピーターズ(30歳)、ライネル・エスピナル(31歳)という3人の外国人投手を獲得した。

【写真】ヤクルトの“史上最強クラス”の助っ人といえば

 ヤクルトの外国人といえばマクガフのみならず、先発ではサイスニード、野手ではホセ・オスナとドミンゴ・サンタナもチームの連覇に大きく貢献。過去10年ほどのスパンで見ても、2018年には先発のデービッド・ブキャナンがチーム最多の10勝を挙げ、2016年は中継ぎのジョシュ・ルーキがリーグ3位の39ホールドポイントをマーク。2015年はオーランド・ロマン、ローガン・オンドルセク、トニー・バーネットの救援トリオ「ROB」がリーグ優勝の投の原動力となり、野手ではウラディミール・バレンティンが本塁打王3回、打点王1回に輝くなど、多くの選手が活躍してきた。

 もちろん中には働けなかった選手もいるのだが、少なくとも外国人がまったく戦力にならなかったというシーズンはない。その理由はどこにあるのか? 2019年の来日以来、4年間で通算236試合に登板して59ホールド、80セーブを記録し、今季からはメジャーリーグのダイヤモンドバックスと契約を結んだマクガフに聞いた。

「前にも話したかもしれないけど、1つはマイクだね。彼が良い選手を選んでるんだよ。マイクに(獲得候補の)リストを送っているのはトニーとAGだから、この2人も実にいい仕事をしている」

 マクガフが指摘したのは、まずは「マイク」こと奥村政之編成部国際グループ担当部長の存在である。奥村氏は1990年代にはマリナーズでマック鈴木、ドジャースでは野茂英雄の通訳を務め、ダイエー(現ソフトバンク)を経てヤクルト入りすると、2000年代後半からは実質的に1人で外国人選手のスカウティングを担ってきた。

次のページ
活躍する助っ人の“条件”とは