その「壁」は、三笘の前にも立ちはだかる。仮に今、アーセナルに移籍すれば、左ウイングはブラジル代表のマルティネッリとベルギー代表のトロサールがおり、現状では3番手の評価になる。リヴァプールではタイプは異なるが、ウルグアイ代表のヌニェス、コロンビア代表のルイス・ディアス、オランダ代表のガクポが定位置争いのライバル。チェルシーではイングランド代表のスターリングや来季も残留すればポルトガル代表のジョアン・フェリックスもライバルになる。ドルトムントならばレギュラー争いのライバルの格は落ちるが、現在最もお金と注目が集まっているプレミアリーグを離れてドイツに渡る理由は少ない。

「まずはプレーすること」がサッカー選手として最も重要なことであると考えると、現状ではブライトンでのプレー継続がベストだろう。昨年9月に就任したイタリア人のデ・ゼルビ監督から全幅の信頼を寄せられており、後方に構える左サイドバックのエストゥピニャンとの連携も抜群。何より、チームは2月19日時点でヨーロッパリーグ(EL)出場圏の5位まで勝点6差、チャンピオンズリーグ(CL)の4位には勝点7差の7位(22試合10勝5分7敗)につけている。理想は今季の残り16試合、三笘がセンセーショナルな活躍を続けて4位以内でフィニッシュし、来季もブライトンのユニフォームを着てCL舞台に立つことだろう。

 ただ、今年の5月で26歳となる年齢を考えると「1年でも早くビッグクラブでプレーすべき」との考えも正当性があり、移籍金の高さと英国内での評価を考えると候補はプレミアリーグの「BIG6」になる。三笘がチーム内競争を勝ち抜けるとするならば、アーセナルでアルテタ監督の下でプレーする姿には大いに興味あり。マンチェスター・シティで“怪物”ハーランドとのコンビ結成は垂涎もので、リヴァプールでの「右のサラー&左の三笘」、トッテナムで「ケイン&ソン・フンミン&三笘」のトリデンテも魅力タップリ。チェルシーのブルーのユニフォームはよく似合うはずで、復権気配のマンチェスター・ユナイテッドの赤いユニフォームを着てオールド・トラッフォードでプレーする姿も興奮に値する。例え「失敗」に終わったとしても、一人のサッカー選手としてビッグクラブでプレーするチャンスがあるならば挑戦すべきという考えもできる。

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