「環境省が地震の際に試験的に導入した、ペットの一時預かり対応が効果的でした。そこで我々も独自に、同じような仕組みを持とうと考えています」

 活動の原資は「Ribbon Bandana Project」。ペットサロンでグルーミングの仕上げにつけていた小さなリボンやバンダナをやめ、浮いたコストの一部を寄付金として預かるという。

 イラストは災害時支援チームの構想だ。避難所敷地内にペット一時預かり所(災害対応トレーラーなど)を設置。日中、被災した家の片づけや仕事に行かねばならない飼い主に代わってボランティアが世話をする。ペット保険会社所有のドクターカーやグルーミングカー(ペットトリマー車)も出動し、ペットの健康や衛生を管理する。

「テント泊や車中泊が続くと、ペットにとってもストレスになります。多くの避難所ではケージに入れたままの軒先避難が一般的です。飼い主も後ろ髪を引かれる思いで外出せざるを得ない。ペットについての心配ごとがひとつ減るだけでも、飼い主の負担は大きく軽減するはずです」(高橋さん)

(ライター・浅野裕見子)

※AERA臨時増刊「NyAERA2020」より

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