──記述式問題はなくなりましたが、プレテストで話題を呼んだ、実用的な文章や複数資料の読み合わせなどの問題は変わらず出るのでしょうか。

 何が出題されるかはお話しできませんが、問題作成方針に従って作問していきます。国語に限らず、形式はセンター試験と変わらなくても、内容は共通テストに切り替わります。

 英語は昨年11月、4技能を測る民間試験の導入見送り後も「問題作成方針に変更ない」と発表した。

──共通テストの英語は、センター試験と大きく変わった点がいくつかあります。まずリスニングの読み上げ回数が2回だったのが、1回と2回の混在になりました。

 実際のコミュニケーションに即して考えるなら1回読みが自然ですよね。リスニング試験は、06年の開始当初はICプレーヤーの機能面の不安などがあり2回読みにしていましたが、今は安定しています。来年は1回読みと2回読みを混在させますが、将来的には1回読みに統一することも考えられます。ただし1回読みといっても、重要な情報は通常のコミュニケーション同様、言い換えるなどして繰り返すため、一瞬聞き逃すことがあっても文章の大意はつかめるはずです。なお、短文と長文のどちらを1回読みにするかは固定して決めてはいません。

──リーディングとリスニングの配点は、センター試験は200点/50点でしたが、共通テストは100点/100点と均等になりました。なぜですか?

 学習指導要領で、4技能のバランス良い育成を目指している方針を踏まえてです。

──リスニングはリーディングとの対比で、配点比がセンター試験の4倍になった計算ですが、試験時間は変わりません。リーディングとの、問題量のバランスが悪くないですか。

 リスニングは1回読みを入れることで、問題量は増えると思います。プレテストの結果を見ても、多様な学力層の識別はできています。リーディングとリスニングの配点はセンターとして提示しているだけで、大学の判断でリーディングの比重を増やすなどの対応は可能です。

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