机いっぱいに広げられたラミネート済みの葉っぱの数々。たくらみ低学年(小学1・2年生)クラスがこれまでに拾った葉っぱは約30種類に及びました。
子どもたちはプロジェクトの最終ミッションとして、それらを整理・分類し、葉っぱマップにまとめていきます。
葉っぱマップづくりのためには分類のための軸が二つ必要になります。
どのような軸で整理すればわかりやすいか、早速アイデアを出し合うことにしました。
彼らはこの難題にうーんと考え込む様子を見せます。
「文さん、『わかりやすさ』ってどうかな?」
そんな中、小2のTくんは樹木の同定作業のことを思い出しながら、こう答えてくれました。
分析力の高い彼らしく面白い観点で、クラスメートも思わず感心します。
しかし、わかりやすい・わかりにくいは主観によるところが大きく、分類のための軸として扱うにはいささか難しそうです。
この発言がきっかけとなり、他の子からもどんどん意見が出てくるようになりました。
「じゃあ、『葉っぱの大きさ』で並べたらいいんちゃう?」
「葉っぱ(の縁)がギザギザかなめらかかでも分けられるし!」
「『色の濃さ』はどう?けど、ラミネートして色が変わっちゃったのもあるからなあ……」
「僕は『葉っぱの厚さ』というのを思いついたで」
いずれも客観性が高く、今回の葉っぱマップに使えそうな指標ばかりです。
みんなで話し合った結果、最終的に「葉っぱの大きさ」と「葉縁の様子(ギザギザかなめらかか)」という軸を採用することにしました。
次に我々が取り組むべきは、それぞれの葉っぱがマップのどこに位置するか考えることです。
模造紙の縦軸に「葉っぱの大きさ」を、横軸に「葉縁の様子(ギザギザかなめらかか)」を定め、一種類ずつ検討していきます。
「イロハモミジはこの中で一番ちっちゃくてギザギザやから、この辺りやね」
「ネズミモチも同じくらいちゃう? 葉っぱの縁がなめらかやし、イロハモミジとは逆の端っこに置こか」
「クヌギとクリは似てるけど、クヌギの方がちょっと大きいで」
縦軸と横軸を意識しながら、これまでに拾った葉っぱを一枚一枚模造紙に配置していきます。
作業を進めていくと、当初は想定していなかった課題にも直面しました。
クロマツとイチョウの葉っぱの形が明らかに他のものと異なり、今回の分類軸で表すことが難しかったのです。