「青木さんが送ったメールには、私が『合意書にサインを約束した』という記述があります。それは合意書を見る前に執行部の方から言われて、必要ならサインしますという程度で返信しただけです。三木さんの進退についてですが、あれほどの方ですからご自身で決められるはずです。『青木名誉会長』には反対だし、次期会長を1年も前から決めるというのもどうかなという気持ちです。それに社員である選手すべてに意見も聞き、確認しなければならず、簡単にサインできません」
――「合意書」には三木氏は退任後、理事に復活させないという文言があります。
「その点については執行部が出してきた合意書で、私はなんともお答えのしようがありません。退任届は2月20日ころに三木氏自らが一度は出されました。でも何らかの不備があって保留になり、その後に受理されましたと聞いています」
――青木氏は「3月22日の社員総会には定款変更の議案は出さない」としていますが。
「その言葉を信じたいです。私は選手会長ですが、自分勝手に決めているわけではありません。執行部から案が出されたら選手に意見を聞き、ツアーがよくなるなら採用してほしい、そうでないならやめてほしい、と伝える。これまでも自分で勝手に決めたことはありません。定款変更は、執行部が出さなくても社員総会で社員の動議があれば議案になる可能性があるとも聞きますので警戒しています。重ねて言いますが、定款変更は絶対反対です。合意書にもサインはしません」
一部の選手からは、社員総会で動議が出ると定款変更案が通るのではないか、との疑念があるといい、委任状を集める動きがあるという。
こうした選手会側からの批判などをJGTO側はどう捉えているのか。JGTOに取材を申し込むと、代理人の弁護士が対応した。
まず定款変更については、こう説明した。
「定款変更の目的は、2月22日の定例理事会に合わせて配布された資料にある通り、会長選挙をめぐる争いの歴史に終止符を打ち、持続可能な組織へと生まれ変わるということに尽きます。選手がいないとツアー、試合はできません。プロスポーツなのでスポンサーなどのサポートは不可欠。JGTOがそれを統括していく。この3者の協調が絶対に必要です。議決権を3票にすれば安定した運営ができるのでは、と考えたのが変更を提案しようとした理由です」