今年のツアーが間もなく開幕する男子プロゴルフ。だが、ツアーを取り仕切る日本ゴルフツアー機構(JGTO)の青木功会長ら執行部と、会員である選手側がもめにもめている。JGTOは設立以来、会長選挙をめぐりさまざまな争いが繰り広げられてきた。今回も青木会長と選手側との確執、執行部の人事問題など火種は複数ある。今回も簡単には収まりそうにない。
2月22日に開かれたJGTOの定例理事会。そこで配られた社員総会の参考資料について選手の一人が、こう話した。
「執行部がJGTOの定款の変更案を出してきたのですが、その内容に驚きました」
JGTOは日本の男子プロゴルフツアーを統括し、ツアートーナメントを主催する団体で1999年に設立された一般社団法人だ。団体のホームページによると、会長は青木氏で、副会長が3人。そのうちの一人はジャパンゴルフツアー選手会(以降、選手会)の谷原秀人会長。ほかにもゴルフ関連団体の幹部、テレビ局、製薬会社、大学教授、プロゴルファーら計17人が理事として団体を運営しており、日本のトッププロら約200人の選手が正会員として入会している(2022年7月20日現在)。
青木氏は2016年に会長に就き、現在4期目(任期は2年)。青木氏といえばゴルフ界では言わずと知れたレジェンドだが、この青木会長と選手会側との対立が、3月22日に開かれるJGTOの社員総会を前に表面化しているのだ。
原因はいくつかあるようだが、その一つが、冒頭で前出の選手が指摘した定款の変更案だ。
AERA dot.が入手した社員総会の参考資料を見ると、定款の変更案について、改訂前と改訂後が書かれている。
選手会が反応したのは以下の部分だ。
(種別)
改訂前「正会員をもって法律上の社員とする」
改訂後「社員を持って法律上の社員とする」
(社員は、ジャパンゴルフツアー選手会会長、日本ゴルフトーナメント振興協会、日本ゴルフツアー機構会長の3者としている)